こんにちは、かややよ(@kayayayo)です。
パソコンの買い替えなどで、新しいパソコンに変える時に何かと面倒なのがデータの移動です。
大事な写真や動画、ドキュメント等の情報資産を捨てる訳にはいきません…。
そこで、簡単にデータを移行したい時に役に立つのが、パソコン引っ越しソフトの存在です。
パソコン引っ越しソフトとは、古いパソコンから新しいパソコンにデータを丸ごとコピーできる便利な製品です。
今回は、そんな引っ越しソフトの一つ「EaseUS Todo PCTrans」の概要をはじめ、実際に使用してみた感想を紹介します。
「EaseUS Todo PCTrans」の提供
データ領域の問題解決に特化したソフトを多く提供しているメーカー「EaseUS(イーザス)」さんより、有料商品を貰い受けた上でレビューを行っています。
「EaseUS Todo PCTrans」の概要
パソコンのデータとアプリ(OS上にインストールしているソフトウェア)を移行できるWindows専用の「データ移行・パソコン引っ越し」ソフトです。
「EaseUS Todo PCTrans」を古いパソコンと新しいパソコンの両方にインストールすることで、データの引っ越しが簡単に行えます。
ソフトは「EaseUS」の公式サイトからダウンロードできます。
・古いパソコンのすべてのデータを新しいパソコンに移行できる
・古いパソコンのOSが「32bit」でも、「64bit」環境のOSに移行できる
・アカウント(Windowsアカウント等)や設定(個人設定等)を移行できる(有料版のみ)
データやアプリの転送機能
データの転送は「ネットワーク経由 」「イメージファイル経由
」「ローカル転送
」の3種類から選択が可能です。
■「ネットワーク経由 」
2台のパソコンを同じネットワーク内に接続できる時に使用します。
■「イメージファイル経由」
ネットワーク環境が用意できない時や、外部ストレージ(USBフラッシュメモリ、外付けHDD等)を通して移行したい時に使用します。
■「ローカル転送」
ローカルディスク内でアプリを移動したい時に使用します。
例えば「ドライブ(C)」の空き領域が少ない時に、「ドライブ(D)」等にアプリを移動することができます。
その他の機能(クリーンアップ)
ディスクやファイルの「クリーンアップ」を実行して容量を解放することができます。
無料版と有料版の機能一覧
「EaseUS Todo PCTrans」は、無料版「Free」と有料版「Pro」「Technician」の3つのエディションがあります。
機能とエディション | Free | Pro(4,378円) | Technician(43,780円) |
---|---|---|---|
別のパソコンにアプリを移行 | 2個のアプリまで | 無制限 | 無制限 |
ローカルディスク間でアプリを移行 | 2個のアプリまで | 無制限 | 無制限 |
別のパソコンにデータを転送・バックアップ | 500MBまで | 無制限 | 無制限 |
ディスクのクリーンアップ | 500MBまで | 無制限 | 無制限 |
別のパソコンにWindowsアカウントを移行 | × | ○ | ○ |
無料技術サポートサービス(365日24時間) | × | ○ | ○ |
インストール可能台数 | – | 1ライセンスにつき2台まで | 複数台 |
動作環境(対応OS)
対応している「WindowsOS」は次の通りです。
Windows XP (32 bit) | Windows Server 2003 |
Windows Vista (32&64 bit) | Windows Server 2008 |
Windows 7 (32&64 bit) | Windows Server 2012 |
Windows 8/8.1 (32&64 bit) | Windows Server 2016 |
Windows 10 (32&64 bit) | Windows Server 2019 |
「WindowsXP」より前のOSには対応していません。
転送元の「OS」が転送先の「OS」より古いバージョンの場合、データ移行はできません。
例:「Windows8」から「Windows7」へは移行不可
「EaseUS Todo PCTrans」を使ってみる
「Windows7」から「Windows10」に「ネットワーク経由 」でデータ移行してみました。
■移行元(Windows7)のパソコンスペック

メモリは「2GB」しかありません…。
データ・アプリの移行の流れ
データの移行はガイドに従って操作するだけで簡単に終わりました。
データ・アプリ移行の流れ(ネットワーク経由)
※「無料版」と「有料版」の移行手順は同じです。
ステップ1
「EaseUS Todo PCTrans」を起動し、「PCからPCへ」をクリックします
ステップ2
「続ける」をクリックします(自動的にスキャンが開始します)
ステップ3
接続したいパソコンが表示されたらクリックします
ステップ4
接続先のパソコンのパスワードを入力し「OK」をクリックします(パスワードが未設定の場合、未入力で「OK」を押します)
ステップ5
転送方向を選択して「OK」をクリックします
「Windows10」上で操作しているので、「Windows7」からデータを取得するように「他のPCからこのPCへ転送」を選択しています。
ステップ6
自動的に対象パソコンのデータスキャンが開始されます
ステップ7
移行したい「ファイル」や「アプリ」を指定したうえで、「転送」をクリックします
ステップ8
転送が開始します
ステップ9
転送が完了したら「OK」をクリックします
以上でネットワークを経由したデータ移行は完了します。
その他の「イメージ経由」や「ローカル転送」も画面のガイド通りに操作するだけだったので移行手順の紹介は省略します。
公式サイトから、より詳細な手順を確認できます。
無料版を有料版にしたタイミング
ここまでは「無料版(Free)」を使用しています。
実際に「無料版」で移行したデータは次の3つです。
「無料版(Free)」はアプリの移行上限が「2個」なので、「ブラウザアプリ」と「メール管理アプリ」を移行した時点で他のアプリは転送できません。
制限以上のデータを指定して転送を試みた場合、実行不可のメッセージが表示されます。
さすがに上限「2個」では、アプリの移行は完了できません。
また、ファイルデータも結構残っていますが、「500MB」となると「無料版(Free)」では限度があります。
※未使用PCなのでデータ容量は「2.31GB」とかなり少ないですが、普段使いのPCだと「100GB」は当然超えます。

ここで「有料版(Pro)」に切り替えました。




これでパソコンの引っ越しが完了しました。
「EaseUS Todo PCTrans」を使ってみた感想(ここからがメインです!)
まずはじめに…
今回のレビュー依頼があるまで、「EaseUS Todo PCTrans」の存在を知りませんでした…。

い、いちおう。。。補足しますと「パソコン引っ越しソフト」や「データ移行」の知識は最低限あります!
無知な分野であれば、お受けしていません…。
それでは、「EaseUS Todo PCTrans」の率直な感想をつらつらと述べていきます。
機能と操作性について
結論から言えば、機能と操作性ともに優れています。
「パソコン引越し」ソフトに求められるのは「知識がなくても迷わずにデータとアプリの完全移行が可能」であることです。
パソコンを苦手としている人に対するユーザービリティの高さも求められます。
本製品を実際に使ってみて「これじゃ初心者は無理だな」と感じる点はありませんでした。
また、アプリ(ソフトウェア)の移行も事前に互換性を確認できるので「パソコンに詳しくない人」でも分かりやすい設計になっています。
※互換性の問題で致命的なエラーを引き起こすことを防止できます。
無料版と有料版のどちらがおすすめか?
「PC引っ越しソフト」として使うなら「有料版(Pro)」です。
「無料版(Free)」でのデータ移行は多少の知識(取捨選択等)が必要になります。
また、「無料版(Free)」の「アプリの2個制限」、「データ転送サイズの制限」の存在を無視して、安易に「無料版で十分だよ」とはとても言えません。
パソコンが苦手で「PC引っ越し」ソフトに頼るのであれば「Pro」一択です。
全てのデータを移すのであれば、「Pro」の機能がないと目的が達成できません。
事前に制限を理解したうえで、「小さなサイズのデータのみ移行する」「アプリは最低限しか移行しない」ということであれば、「無料版(Free)」で良いと思います。
有料版の料金設定について
「Pro(4,378円)」に関して言えば、他社製品と比較して妥当な金額です。
「アプリケーションも移行可能」な市販ソフトの多くは「3,000円~5,000円」の間で価格設定されているので、「高すぎず、安すぎず」の適正な料金設定になっています。
同じ作業を専門業者に依頼すると「1万円」以上は軽く請求されることを考えれば安いです…。
なお、「Pro」の「2年契約(6,578円)」は個人での利用であれば特に必要ありません。
理由としては、「PC引っ越し」は「1回」やれば、すぐに使い道がなくなってしまうからです。
何回も移行する予定がなければ不要です。(そもそも一年以内に終わらないこと自体ないはずです)
「Pro」の上位版「Technician(43,780円)」に関しては、商用利用が前提の機能と料金設定なのでビジネス用途でない限りは選択肢に入りません。
「EaseUS Todo PCTrans」の気になったところ
「パソコン引っ越し」ソフトとしては、十分満足できるレベルです。
ですが…!
気になった点が「2つ」あります。
カスタマーサービスの対応時間
サポートを受ける方法としては、「オンラインチャット」と「メールサポート」があります。
ただし、「日本語」での対応は「平日の午前10時から午後19時」までです。
本製品の利用に際して、何か困ったことが起きても問題の解決に時間を要する可能性があります。(平日の10時から19時は仕事や学校で外にいることが多いです:)

「英語はちょっと…」という人は、「メールサポート」か日本語対応時間内に「オンラインチャット」を利用する必要があるのが少し残念な点です。
とはいえ、簡単な内容であればグーグル翻訳を駆使して解決できないこともありません。
一応、私も対応時間外に突撃しました。
結論としては、協力的な姿勢で回答してくれました。
「日本語での対応は時間外だと突っぱねられる」ということはないので、早急に解決したいことがあれば問い合わせてみるのが良いと思います。
しかし、問題や疑問が複雑化すれば言語の壁は出てきます。
「パソコンが苦手な人」が問題点を集約して伝達するのは「ハードル」が高いです。
EaseUS Todo PCTrans「Trial」の存在
「EaseUS Todo PCTrans」は、「無料版(Free)」と「有料版(ProとTech)」以外に「体験版」の「Trial」というものが存在します。
この「Trial」の存在に結構悩まされました…。
というのも、当初「Trial」の存在を知らずに、無料バージョンを試用する目的で公式サイトから適当に「無料版」をダウンロード&インストールしました。
ところが、どれだけ操作しても一向に「データ転送」が出来ませんでした。

「何か操作を間違えてるのか?」と思って散々いじくっても結果は変わらず。。。
悩みながらも公式サイトを巡回した結果、製品を紹介するページの「無料ダウンロード」ボタンはクリックする場所によって「ファイル名」が異なることに気づきました。
■「Trial(体験版)」のダウンロードページ
■「Free(無料版)」のダウンロードページ

こうして、色々探し回り「Trial」と「Free」は別のものであり、「Trial」はデータ転送を一切できないことを理解しました。
※EaseUS Todo PCTrans ユーザーガイドから抜粋
前置きが長くなりました。
何が問題かといえば、今回の私みたいに「体験版(Trial)」を「無料版のお試しソフト」だと勘違いすると「全く使えない!!」と判断される可能性があります。
せっかく、有用な機能が揃っていても「無料」、且つ「躓くポイント」があると早々に見切りをつけて他のソフトを探しにいきます。
正直、「Trial」の存在理由がよく分かりませんでした…。
「体験版」としているのに肝心の「データ移行」は1つもできないのは違和感があります。(「Trial」からしかアップグレードが出来ない等の制限も特にありません)
「Trial」の存在が返って「混乱や離脱を招くのではないか?」というのが素直な感想です。
ユーザーとしては、適当に検索して見つけた場所からダウンロードしちゃいますしね…。

まとめ
「EaseUS Todo PCTrans」は「パソコン引っ越しソフト・データ移行ソフト」として、とても便利で優秀なソフトでした。
専門業者や知り合いに頼らなくても、簡単かつシンプルな操作で「パソコンの引っ越し」が行えます。
カスタマーサポート面に関しては…。日本語対応時間が限定されているので、若干の難があるのは事実です。
とはいっても、操作に関して特に詰まるところはないかなとは思います。
今回の体験で「人に勧められるソフト」だと分かったので、機会があれば誰かに「こんなサービスがあるよ」と伝えてみます!
以上、PC引っ越しソフト「EaseUS Todo PCTrans」を使ってみた感想でした。
本記事が「Windows7」からの乗り換えなど「パソコンの引っ越し」を考えている方の参考になれば幸いです。